──4月24日に、6枚目のシングル「この世の果てで恋を唄う少女」をリリースする亜咲花。この曲は4月から放送されるTVアニメ『この世の果てで恋を唄う少女YU-NO』のオープニングテーマだ。

「デビュー曲のTVアニメ「Occultic;Nine –オカルティック・ナイン-」EDテーマ『Open your eyes』と同じく、志倉千代丸さんが作詞作曲してくださいました。最近は、TVアニメ「ゆるキャン△」のOPテーマ「SHINY DAYS」の等身大で明るいポップスやTVアニメ『ISLAND』EDテーマ「Eternal Star」のような爽やか系の明るい曲を歌ってたんですが、この曲はクールで、デビュー当時の亜咲花が戻ってきた! という曲になりました」

──『この世の果てで恋を唄う少女YU-NO』は同名のSFアドベンチャーゲームを原作にしたアニメ。主人公・有馬たくやが、並列世界を駆け巡り隠された謎を解き明かす壮大な物語だ。オープニングテーマも作品の世界観に合わせ、神秘的な楽曲になった。

「聴いた瞬間から、大好きになりました。民族音楽風のサウンドから始まり、いったいこの先何があるんだろうと想像させてくれて、曲が進むごとにEDMのビートが映えてくるんです。この曲が歌えるのが嬉しくてしょうがないくらい心躍ってしまって、かえってレコーディングは大変でした」

──志倉千代丸ならではの難解さが、この曲にはあった。

「まず、歌詞が意味深なんです。志倉さんにしか思いつかないような言葉が並んでいて、それを自分なりに解釈して歌わなくてはいけませんでした。私の中では女神のようなイメージがあったので、声の芯を太くしないで自分を押し殺して、神秘的に歌ってみたんですが、それだとサウンドに合わないんですね。歌詞の世界観を意識しつつ、サウンドとも噛み合うボーカルを探すのに苦労しました」

──レコーディングに苦労した点は、もう一つあった。

「楽曲が好き過ぎて、歌っているうちに、どうしてもテンションが上がっちゃって(笑)。クールな雰囲気を出すのに、自分の気持ちを抑えるのが大変だったんです。それはMV撮影も同じで、楽しすぎてつい笑顔になっちゃって。監督さんから、『また笑っちゃってるよ』って何度も注意されました(笑)。この楽曲にかける想いがすごく強くて、なかなかクールになりきれなかったんですね。こんなことは初めてでした」

──それだけ想いがこもった新曲になったということだ。そして、この曲には亜咲花のデビュー以来2年間の成長が詰まっている。

「制作中は、どうしても『Open your eyes』を歌っていたデビュー当時のことを思い出しちゃいましたね。あの頃は自分に合った歌い方も分かってなくて、全てが探り探りでした。デビュー曲は志倉千代丸さんが直接ディレクションしてくださったので、その緊張もあって。本当に初々しかったなって思います。今回は、2年間の経験を通してボーカルの聴かせ方が分かってきて、自分の歌にすることができたと思うので、ぜひ、『Open your eyes』と聴き比べていただきたいです」

──また、『Open your eyes』のジャケットは制服風の衣装で、ビジュアル的にも高校生デビュー感を打ち出していたのに対し、今回はぐっと大人っぽい表情を見せている。東京での暮らしもまもなく1年を過ぎ、今年10月にはいよいよ二十歳を迎えることに。

「10代が終わってしまうということでもあるので、嬉しいのと寂しいのが半々の不思議な気持ちです。今年は、大人になる準備をしっかりやっていけたらいいなと思いつつ、あまり考え過ぎると小さくまとまってしまいそうなので、亥年ということで猪突猛進に突っ走っていきたいなと思っています。シンガーとしてはもちろん、いろいろなことに貪欲に挑戦する1年にしたいですね」

──4回にわたって話を聞いてきて思うのは、今、亜咲花はとてもいい状況にあるということだ。

「このまま、いい大人になっていきたいです。デビューしてから今まで、たくさんの先輩方に助けていただいてきたので、次は後輩を助けられるような優しい人間になるのが目標です(笑)。今は先輩の背中を追うので精一杯なんですけど、二十歳を越えるということで、今度は自分が背中を見られる側になれるよう、成長したいですね。」

──亜咲花の笑顔は、先輩にも同年代の仲間にも後輩にも溶け込んでいくだろう。

「今のところ、Run Girls, Run!の林鼓子ちゃんが、私にとって唯一の身近な後輩なんですけど、もうかわいくてかわいくて(笑)。彼女を見ていると、私も高校生デビューした時は、先輩方からこんな目線で見られていたのかなって思うんです。『今、何が流行ってるの?』とか、現役女子高生の鼓子ちゃんに聞いてみたりするんですが、先輩になるという気持ちがちょっとだけ分かったような気がしました(笑)」

 インタビュー・構成=鈴木隆詩