──i☆Risのメンバーそれぞれに、7年間の軌跡を振り返ってもらうマンスリー・インタビュー。個別インタビューもいよいよ第3週。まずは、“みゆたん”こと久保田未夢の登場です。

「普通の子供だったと思います。みんなと同じように『ポケモン』や『おジャ魔女どれみ』、それから『しゅごキャラ!』とか『ガッシュベル』とか、子供向けのアニメを幅広く見ていました。アニメオタクの道にハマり始めたのは小6の頃で、仲良くなった子が夕方帯のアニメだけじゃなく深夜アニメもチェックしているアニメオタクだったんです。世代的に『涼宮ハルヒの憂鬱』『けいおん!』『とらドラ!』がすでに爆発的な人気を誇っていて、私はリアルタイムで見たというより、DVDを借りて後追いするという感じでした。また、その子の影響でジャンプ系のアニメも好きになっていきました。」

──中学生くらいまでは特に声優を意識することなく、アニメを楽しんでいたという。その気持ちが変わったのは高校生になってから。少年ジャンプのイベント『ジャンプフェスタ』に参加したのがきっかけだった。

「『ジャンプフェスタ』に遊びに行ったとき、『べるぜバブ』のステージがあったんです。そこに沢城みゆきさん(主人公・ベル坊役)が出演されていて、普通にお話しされているときは綺麗な女性の声だったのに、生アフレコでいきなり赤ちゃんの声になったことに衝撃を受けました。声優さんってすごい! と思って、それからはアニメを観る度にキャストさんのことを調べるようになりました。」

──自分も声優になりたいと思うようになるまで、時間はかからなかった。

「両親にも、声優になりたいという夢をすぐに伝えました。そうしたら、「養成所には通わせないよ」と言われて。芸能の道は実力だけでなく運も大切だから、自ら声優になれるチャンスを掴めないくらいじゃないと、業界で成功しないんじゃないかということでした。これはウチの両親の考え方で全てが正しいというわけではないんですけど、じゃあ、オーディションを受けてみようと。そんなときにニコニコ動画のバナーで見つけたのが『アニソン・ヴォーカルオーディション』でした。」

──声優になりたいという思いで応募した「アニソン・ヴォーカルオーディション」。合格後にデビューが確約されていたのも魅力だった。結果は、見事に合格。声優になるという夢の第一歩を踏み出す。

「私はあくまで声優志望だったので、歌うことには全然こだわっていませんでした。蓋を開けたら合格者が6人いて、アイドルユニットを組むといわれて。それから合宿が始まったんですけど、事前に「運動靴を持参してください」と言われたんです。「え、どうして?」と思って(笑)。ダンスレッスンがあって、さらにジョギングまでさせられるとは予想もしていませんでした。」

──辛い合宿を乗り越えて、いよいよデビューを果たすことに。しかし、活動初期は苦難の連続だった。

「デビューから1年くらいは、秋葉原のソフマップさんのイベントスペースでライブをやっていたんですけど、150人のキャパを埋めることができなくて。メンバーみんなで、外に出てチラシ配りをしたこともありました。場所が秋葉原だったから、私はそんなに辛くなかったんですけど。最初はインディーズのアイドルという感じで、とにかくメンタルが鍛えられました。」

──状況が一変したのは、他のメンバーも言う通り、『プリパラ』がきっかけだ。

「(若井)友希ちゃんが印象深いライブとして、2014年8月の『a-nation island あに☆ぱら〜anime paradice〜』を挙げていましたけど、その3ヵ月後の2周年のライブ『i☆Ris 2nd Anniversary Live~Dream Evolution~』も印象に残っています。六本木ブルーシアターというキャパ900人の劇場で開催することになったんですけど、150人もお客さんを呼べないi☆Risなのに大丈夫なのかな? と不安ばかりで、、そうしたら、スタッフさんがチケットが発売直後に完売したって言うんです。びっくりして、スタッフさんのパソコンが壊れたんじゃないのって思いました(笑)」

──2016年11月の日本武道館ライブは、ほとんど記憶がないという。

「1曲目の「幻想曲WONDERLAND」は、「あれ、ここ、どこだろう?」という私のセリフから始まるんです。噛んだらどうしようって、ステージに立つ前はずっとソワソワしていました。始まったら一瞬で、すっごい楽しかったという気持ちはあるんですけど、細かいことは何も覚えてないんです。」

──自分にとってi☆Risとは何か? という質問には、「実家」という答えが返ってきた。

「誤解されてしまいそうな比喩ですけど、ホームとか自分が帰る場所とか、そういう意味ではないんです。独り暮らしの家は気ままで、自分の好きなように内装を飾れるし、自分が食べたいタイミングでご飯が食べられるじゃないですか。その分、家事は全部、自分でしないといけないし、困ったときに助け合うこともできないですよね。虫が出たらヒーッて言いながら、倒さなきゃいけないとか(笑)。逆に実家は、ご飯のメニューも自分の思い通りにはならないし、内装がちょっとイヤだなと思っても勝手に変えられない分、助け合うことができますよね。i☆Risを「実家」というのはそういう感覚です。分かっていただけると嬉しいんですけど。。」

──程よい距離感でそれぞれのプライベートゾーンを守りつつ、協力し合って一緒に暮らしている。彼女はそんな状況を「実家」と表現したのかもしれない。そんなi☆Risで、久保田が今後やりたいことは何だろうか?

「野外フェスに出てみたいですね。私たちのライブはいつも演出も舞台セットもしっかり作り込まれたものなんですけど、空の下の広いステージで、自由なパフォーマンスをしても、今のi☆Risだったら形にできると思うんです」

インタビュー・構成=鈴木隆詩

インタビュー第4回
i☆Ris全員 編は
11月27日(水)掲載予定です。

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● 第1回 山北早紀 編 / 芹澤 優 編
● 第2回 茜屋日海夏 編 / 若井友希 編
● 第3回 久保田未夢 編 / 澁谷梓希 編
● 第4回 i☆Ris全員 編

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