──今年アーティストデビュー5周年を迎えた田所あずさ。ロック色が強い楽曲によって、オンリーワンの世界を作り上げ、去る11月10日に開催された自身初のアリーナライブ『AZUSA TADOKORO SPECIAL LIVE 2019 〜イコール〜』でも、熱いパフォーマンスを繰り広げた。このインタビューはその数日後。まずはライブの感想を聞いてみた。

「すごく楽しかったです! 当日を迎えるまでは、みんなどうして私のライブに来てくれるんだろう? 私の歌の良さって何なんだろう? って今更のように考えてしまって、落ち込んだりしていたんですが、ステージに上がったら1曲歌うごとに、ああ、この楽しい時間が終わっちゃうって思っていました。みんな盛り上がって、コールやジャンプをしてくれて嬉しかったです!」

──アーティストデビュー以来、順調に新曲を発表し続け、11月27日にはニューシングル「RIVALS」がリリースされた。新曲については次回以降に語ってもらうとして、まずは恒例の、デビューに至る道のりを聞いてみた。

「小学校の1年生くらいの頃は運動音痴で、性格的にも陰気なヤツでした(笑)。でも、成長につれて運動神経がよくなって、性格的にも明るくなったというか、みんなときゃあきゃあ笑うタイプになっていきました。いつも外で遊んでいた記憶があります」

──そんな彼女が本格的にアニメを見るようになったのは、中学生の頃。

「小学生時代は、『おジャ魔女どれみ』とか『プリキュア』シリーズとか、女の子なら誰もが見ているようなアニメしか見ていませんでした。でも、中学生の頃にアニメ好きの子と友達になって、アニメの世界を教えてもらったんです。その頃ちょうど再放送されていた『犬夜叉』を見て、初めてアニメにハマるという経験をして、友達のオススメで『涼宮ハルヒの憂鬱』のような深夜枠のアニメも見るようになりました。私が今まで触れてきたアニメとは違う、面白い世界がパッと広がった時期でした」

──声優を最初に意識したのは、『犬夜叉』で琥珀を演じた矢島晶子だった。

「琥珀くんの大ファンで、矢島晶子さんが憧れの声優さんになりました。それで私も、声優になってみたいなと思うようになったんですけど、中学時代は具体的に何をしたらいいのか分からないまま、過ぎていって。高校生になって、みんなが進路を考え始めるようになった頃、やっぱり私は声優さんになりたいなと思ったんです。そのとき、ちょうど『マクロスF』が流行っていて、ランカ・リー役の中島 愛さんが自分の高校の先輩だという噂が立って。茨城の地からでも声優さんになった人がいるんだと思うと(笑)、漠然とした夢だった声優が、ぐっと身近になった気がしました」

──中島 愛がオーディションで声優への道を掴んだことを知り、オーディション雑誌を購入。そこに掲載されていたのが、「第36回ホリプロタレントスカウトキャラバン次世代声優アーティストオーディション」の応募要項だった。

「実は「スカウトキャラバン」に応募する前に、試しにミュージカルのオーディションに書類を送ってみたんですが、もしかしたら怪しいのかもしれないなと思うことがあって(笑)。次に応募するなら、誰もが知っている身元の確かなオーディションにしようと思っていたときに見つけたのが、「スカウトキャラバン」でした」

──声優のオーディションがどういうものか、一度経験しておきたいという軽い気持ちでの応募だったという。

「だから書類審査に通っただけで、びっくりして(笑)。次の審査は都内だったので、母と一緒におのぼりさん状態で上京して、ここまで来られただけですごいなって思っていました」

──無欲の田所あずさは、その後もいくつかの審査を通過して、最終審査にまで登りつめる。

「声優になるということが現実味を帯びてきて、恐怖を覚えました(笑)。審査を通過する度に、「どうしよう、お母さん、また受かっちゃったよ」って母に泣きついて。どんどん取り返しのつかない事態になっていると感じていました。」

──よくある言い方をすると、これはシンデレラ・ストーリーだ。しかも、物語の進み方があまりにも早すぎて、主人公自身が戸惑ってしまうというレア・ケースの。

「グランプリをいただいた時は、本当に何が起こっているか分からなかったです(笑)」

──初仕事はなんと、グランプリ獲得の直後に待っていた。

「受賞者としての取材やラジオ出演が決まっていたんです。たくさん写真を撮っていただいてインタビューを受け、放送局に行って生放送に出演しました。何を話したか全然覚えていないんですけど、絶対にまともにおしゃべり出来ていなかったと思います(笑)」

──「第36回ホリプロタレントスカウトキャラバン次世代声優アーティストオーディション」は、ホリプロにとって初の声優オーディション。そんな大きな舞台を無経験で制したのは、プロとしての大きな可能性を見出されたということだ。しかも、ファイナリストには大橋彩香、木戸衣吹、山崎エリイ、Machicoといった、今、第一線で活躍中の面々が名を連ねていた。

「こんなすごいメンバーの中に私がいられたというだけで、誇らしいです。デビュー当初は一緒にイベントをやっていましたし、今でも現場でよく会う大切な仲間ですね。6月に開催された『ランティス祭り2019』に出演させていただいたときも、大橋彩香ちゃんと「私たち戦友だよね」って言い合いました」

──めまぐるしいスピードで声優になるという夢を掴んだ田所あずさ。第2回は、彼女の声優アーティストとしてのスタート地点に迫っていきます。

インタビュー・構成=鈴木隆詩

インタビュー第2回は
12月11日(水)掲載予定です。

★ 田所あずささんのインタビュー記事はこちら! ★

● 第1回 「初めての仕事は、オーディションでグランプリをいただいた直後でした」
● 第2回 「マイナス100からのスタートだと、マネージャーから言われました」
● 第3回 「激しいだけじゃなく、厚みのある歌も聴かせられるようになりたいんです」
● 第4回 「いいタイミングでショートヘアにできたと思っています」

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